本当はぶん投げたい福豆
というわけで、拙文節分である。
節分に豆撒きをするという人は、現代でもかなり多いようで、子供のいる家庭などでは一大イベントとなるようだ。鬼役の親御さん、お疲れ様でございます。
豆撒きは、「やってる時は楽しいが後の片づけが大変」という声が多い。確かに家具の隙間に飛び込んだ豆をかき出したり、踏んづけて粉々になった豆だったものを掃除機で吸い取ったり、考えただけで面倒だ。
それに、「床に撒いた豆を食すのはイヤだし、捨てるのも勿体なくて気が引ける」というジレンマに悩む人も多いようだ。対策として、豆をラップで包んだり、袋入りの豆を袋ごと投げたりするらしいが。うーむ、もはや何をやっているのかよく分からない。
我が家は賃貸マンションの4階である。
以前はマンションの前が草地であり、ベランダから豆を投げることができたが、オーナーが代わると同時にリフォームが行われ、草地は駐車場になった。投げた豆が車に当たることを考えると、もはや外には投げられん。
共用スペースにチョロン、と撒いてすぐにお片づけ。家の中にも数粒チョロン、すぐにお片づけ。謎の作業である。
しかし、節分は家内の邪気を払い、福を招く大事な行事なので、やらないというのも何となく寂しい。
本当は大量の豆をフルパワーで投げたいのだが、都会ではなかなかできない。
さて、チョロンとやってくるか……。